うさぎの妊娠期間は約30日間。毎日見ていても体つきで妊娠はあまり気が付かない事が多いですが、出産近くになると自分の毛をむしったり、牧草を巣箱に運んだりして巣作りをはじめます。そして出産、ある程度大きくなるまではケージを覗いたり子うさぎを触ってはいけません。ストレスから育児放棄をしたり、仔うさぎを間引いてしまうことがあるからです。やむを得ず触るときは、母うさぎの体に触り糞を軍手に擦りつけて人間の匂いを完全に消します。 妊娠から出産まで飼主さんはほとんど役に立ちません。人間の目の届かない静かな環境づくりと、充分な栄養(妊娠中は水と栄養豊富な食餌が大切です)と温度管理をするのみで、お母さんうさぎに任せるしかありません。日に日に大きく成長し、そのうちにケージからウニウニほふく前進で出てきます。 どの仔の兎生も幸せにと強く願う瞬間です。・・・とこれが本来の母うさぎの理想の子育てですが、なかなかうまく子育てをしてくれない母うさぎもいます。育児放棄です。ただ、母うさぎは一日に1~2回ほんの5分程度の授乳しかしないので育児放棄をしているようにも思えますが赤ちゃんうさぎがその数分でお腹が膨れるほどのいっぱいの授乳(赤ちゃんうさぎの体重の20%ぐらい飲む)を与えられていれば大丈夫です。そして、一番肝心なのは保温です。お母さんうさぎの毛で作ったふわふわのベッドで温められていればいいのですが、巣箱には何もない、または巣箱から離れた場所にぽつんと放置されている・・・こんな時は、軍手で抱っこし赤ちゃんにおしっこや糞の匂いを付けて巣箱に戻してあげましょう。赤ちゃんうさぎの様子を確認したい時は、必ずお母さんうさぎをケージからだしケージが見えないように段ボールで目隠しをするか別の部屋に連れて行き、その間に必ず人間の匂いがつかにようにして、巣箱を確認します。赤ちゃんうさぎの体が冷たい、お腹がペッたんこ、動きがない・・・こんな時はやむ終えず人工保育で育てるという手段も考えましょう。まずは、困ったときや不安なことは獣医師さんなどに相談してみるといいですね。人工保育でウサギを育てた経験からこの記録を参考にしていただけたらと思います。
人工保育でもっとも重要なこと、それは温度管理です。温度が低すぎると赤ちゃんは死んでしまいます。必ずペットヒーター等で保温してあげましょう。温度は産まれたばかりは少し暖かめ32~35度、その後は30~26度位でお世話をしました。
ミルクを飲む前、飲んだ後計測し、飲んだ量をメモするといいですね!
おしっこが出ているかも体重を管理することでわかります。ミルクを与える前には肛門付近を暖かく湿らせたコットン等でさすって排泄を手伝ってあげましょう。
ミルクの量、回数、体重の増加はその子によって変わってきます。
無理のない量を、気管に入らないように、慎重に少しずつ与え慣らしていくと上手に飲めるようになり、量もどんどん増えていくと思います。人工保育はとても精神的にも体力的にも大変なことですが、小さな小さな命を守ってあげるために、せいいっぱい愛情を注いであげましょう!そして小さな赤ちゃんうさぎの成長を見守ってあげてくださいね!